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むかし話を下北弁で

■ ももたろう

   はじめに   3

       全文

■ 鼻欠け十王

■ あわびの恩返し

ももたろ 3

村ば出るあだりば歩いてらったっきゃ、最初に犬さ会ったど。「やあ、ももろさん。どごさ行ぐどごだべにし。」って。「わいが?鬼が島さ鬼退治によ。」「やあ、ほんだのがあ。へって、その腰さ付けでらの何だべにし。」って。「こいがあ?こいっきゃ日本一のきび団子だでぇ。こいあば、とんでもねだげも力でるんだに。」「ほいばわいさ一(ふと)つけねべが?」「おう!へば、なさけるして、行ぐののお供しろ。」

村を出るあたりを歩いていたら、さいしょに犬に会いました。「やあ、ももたろうさん、どこへ行くところですか。」と。「僕かい?おにがしまにおにたいじに。」「へえ、そうなんですか。それで、そのこしにつけているのはなんですか。」と、「これかい?これは日本一のきびだんごだよ。これがあれば、ものすごい力が出るんだよ。」「それを私に一つくださいな。」「いいよ。それじゃ、おまえにあげるから、(おにがしまに)行くののおともをしろ。」

 

ど、まあこったふうにして犬がお供さなったど。

と、このようにして犬がおともになりました。

 

へって、次に山さ行ぐ方(ほ)で猿ど、最後に奥(おぐ)さ入ってきじど会って、きびだんごばけで、こらんどばお供さしたど。んで、みなしてだんごを食(く)ながら野越え、山越え、海越えして鬼が島さ着いだど。

それで、次に山の方でさると、さいごに山おくに入ってきじに会い、きびだんごをあげて、このものたちをおともにしました。そして、みんなしてだんごを食べながら野をこえ、山こえ、海こえておにがしまにつきました。

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作成更新:2006年3月31日

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