ももたろ 6
鬼の大将っきゃ、こいだばかなわねって「はぁ悪(わり)ぃごとしねして、どうが許してけさまい。」っておいおいど泣いで命乞いばしたど。「宝(たがら)物ばやるして助けでけさまい。」って。
おにの大しょうは、これはかなわないと「もうわるいことはしないので、どうかゆるしてください。」とおいおい泣いていのちごいをしました。「たからものをやるのでたすけてください。」と。
したっきゃ、ももたろ「わいだっきゃ宝(たがら)物いらねじゃ。お姫様ばかえせ。」ってへってお姫様ば連れ戻したど。して、村さ連れでかえったど。じっちゃどばっちゃだっきゃ、ももたろが無事帰って来たして、はぁ喜(よろご)んで、喜(よろご)んで。
そうしたら、ももたろうは「私はたからものはいらない。おひめさまをかえせ。」といっておひめさまをつれもどしました。そして、村につれていかえりました。おじいさんとおばあさんは、ももたろうがぶじにかえってきたので、もうよろこんで、よろこんで。
ももたろどのおかげで、ほいっからずものはあ、鬼どもふとのどごさ来て悪ぃごとしねぐなったど。
ももたろうたちのおかげで、それからというものはもう、おにたちは人のところへ来てわるいことをしなくなりました。
ももたろ お姫様ば嫁さして、幸せに暮らしたど。
ももたろうはおひめさまをおよめさんにして幸せにくらしました。
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