感謝、お礼のことば
現在では、「どぉも」、「どもども」や「ありがとぉ」が多く使われています。これは、方言を使う人の年齢や男女に関係なく、親しい関係の人に対して使います。目上やあまり親しくない関係の人に対しては「ありがとぉございます」が使われます。下北弁では「ありがとう」の「う」の音が短く発音されます。
今ではほとんど使われていませんが、近年まで下北には、関西で使われる「おおきに」に由来する「おっきに」という言葉がありました。「おっきに、おっきに、どもども」とくり返して使っておりました。この言葉は、江戸時代あるいはそれより前に船乗りや商人によって海を通ってもたらされたものだと考えられます。
その他、ありがとうの意味を込めて次のような言い方もあります。謝るときにも使いますが、感謝を表すときにも使います。
共通語
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下北弁
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すまなかったですね
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すまねくたっきゃ
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申し訳なかったですね
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もうしわげねっきゃ
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悪かったですね
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わりぃのぉ
わりぃっきゃ
わりぃっきゃのぉ
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迷惑をおかけしています
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めぇわぐかげるのぉ
めぇわぐかげでるっきゃ
《「めぇやぐ」と発音する人もいる》
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迷惑をおかけしました
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めぇわぐしたのぉ
めぇわぐしたっきゃ
《「めぇやぐ」と発音する人もいる》
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ありがとうに対する返事は、
共通語
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下北弁
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いえいえ
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なんもなんも
なもなも
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いいえ
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なんもぉ
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いいえ どうということないですよ
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なんも
どぉづごとねぇよ
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お気になさらずに
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なも気にしねんでけせ
なも気にしさな
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(物を差し上げて)少しばかりですが
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わんつかだたって
わんつかだばって
わんつかこだたっての
わんつかばしだたて など
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